安田塾メッセージ№11       第5回安田塾の事後報告

 皆様へ
                                   2010年7月10日 安田忠郎 
                    第5回安田塾を終えて 
 

 私はこの5、6月、海外に雄飛しました。
 5月はフィリピンのマニラ→ターラックに、6月はアメリカのデトロイト→ノースビル→ニューヨークに滞在しました。
 人生は本来「一場の戯れ」(福沢諭吉)とはいえ、私の諸国行脚はおしなべて「天命を知る」旅であり、そして今回は基本的に「怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心」(サムエル・ウルマン)を実感する旅でした―。

▲ 4月24日の第5回安田塾・例会では最初、私が30分ばかり「中国及び中国人とは何か(序説)~入亜と脱亜に即して~」と題するお話をしました。
 たまたま中国で4月6~9日のわずか4日間に、邦人4人が立て続けに死刑(麻薬密輸罪)を執行されました。これが「日本側の対中感情に影響を与える可能性がある」事件として、日本の各種マスコミに報道された結果、私はにわかに「和合-葛藤」の日中交渉史を想起し、当の談話と相成った次第です。
 
 私は大学時代に中国「文化大革命」に際会し、以後アメリカ・タイ・香港・フィリピン等の諸国で数多の中国人と出会うたびに、欧米人や日本人と異なる中国人の存在様式を対象化し、問題視しつづけてきました。
 年来の私の問題意識は大雑把に言えば、中国人における「中華-夷狄(いてき)」意識と大陸的大様さ(→粗っぽさ)のアンビバレンス(両価性)に焦点を当てるものです。

▲ 次いで例会では、扇浩治(東京都立六郷工科高等学校教諭)さんが約1時間30分、「子どもの非行問題―学校と警察や児童相談所との連携、生徒の処遇について―」と題するお話をしました。
 ここでは論点・論脈上、まず学校が警察や児相と関わる場合が点検され、次いで少年事件(「保護事件」)の背景が多面的に考察され、最終的に少年事件の「審判」手続きが検討されました。家庭裁判所、少年鑑別所、試験観察→保護処分の機能・実態が順々に分かりやすく説明されました。
 
 注目されるのは、彼が具体的な事例に言及したときの言葉が生き生きと生彩を帯びた点です。つまり、①児童自立支援ホームからきたY.K.君、②保護観察がついて入学してきたH.M.君、③暴走族に入っていたK.I.君、この三者の歴史的歩みに、学校教師として、また東京都薬物乱用防止指導員として誠実に対応したからでしょう、彼の肉声が私の胸の底にリズミカルに響いたものでした。
by tadyas2011 | 2010-07-10 00:00 | 安田塾の事後報告 | Trackback | Comments(0)
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