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                                   2010年9月27日 安田忠郎
                 「観月会2010講演会」のご案内 
 

 私の知人―先の第6回安田塾に出席された東郷登志子さんの講演会についてお知らせします。
 

茨城県天心記念五浦美術館の「観月会2010講演会」
演題:「岡倉天心『茶の本』のコード:ルネッサンス的伝統の継承と画期的創造への挑戦
講師:東郷登志子(とうごう・としこ、目白大学講師、茶の湯学会員)
日時:10月17日(日)午後1時30分~3時30分
会場:「茨城県天心記念五浦美術館」講堂
住所:茨城県北茨城市大津町椿2083
tel: 0293-46-5311
アクセス:JR東日本・常磐線・大津港駅下車 タクシー約5分

 ↓ 岡倉天心         ↓ 天心が愛した五浦海岸          
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 天心記念五浦美術館は、岡倉天心(おかくら・てんしん、本名は覚三、1863~1913)やその指導を受けた横山大観・下村観山・菱田春草らの業績を顕彰するとともに、優れた作品が鑑賞できる美術館として、1997(平成9)年11月8日に開館しました。
 
 1903(明治36)年、茨城県の五浦(いづら)を訪れた天心は、この太平洋に臨む人里離れた景勝地に魅了され、早速土地と家屋を購入し別荘としました。そして1905年、自らの設計により邸宅と「六角堂」を新築しました。天心邸は建坪107坪の広大なものであり、朱塗りの六角堂は波頭が寄せる岩頭に建つ「芸術鑑賞と対話のための茶室的空間」です。
 天心はこの五浦に転居して以後、夏は五浦、冬はアメリカのボストン(1904年ボストン美術館勤務→1910年同中国・日本美術部長)と、ほぼ半年ごとに往復する生活を送ることになります。
 ちなみに、五浦海岸の大小の入江と美しい松林は「日本の渚100選」に、海岸の波音は「日本の音風景100選」に選ばれています。

 東郷登志子さんは、岡倉天心―才知溢れる「国際人」にして「日本文化」の伝道師―の思想と言語芸術を長年研究してきました。そして2006年8月には、『岡倉天心「茶の本」の思想と文体―The Book of Tea の象徴技法―』(慧文社)を著わし、天心の不朽の名著『The Book of Tea (茶の本)』(ニューヨークで1906年に刊行)を、様々な角度から検討し、現代的メッセージを含んだ「天心コード」を読み解くにいたりました。
 観月会講演では、ダヴィンチ・コードならぬ天心コードの一端が分析され、天心の類まれな才能と深い洞察力が緻密に計算されたものであることが明かされます。

 私は当日の講演会に出席します。
 私はかねてから、天心には大きな関心がありました。特に天心が当代きっての英語名人であり、また「アジア主義」思想の持ち主であることに注目しつづけてきました―。
 

 なお、講演会の前日には、「天心邸茶会」が開かれます。また、観月会の期間中ですので、「堅山南風(かたやま・なんぷう、1887~1980)」展が開催されるとともに、国内・国外の見ごたえのある数々の名品も展示されます。天心の旧居宅や、天心が読書と思索にふけった六角堂、別名「観瀾亭(かんらんてい)」[=「瀾(大波)を観るあずまや」]も必見に値します。   
 

 皆様には、お時間が許せば、ぜひ足をお運びください。
 ご参加を希望される方は、恐縮ですが、その旨私にご一報ください。
 皆様へ
                                   2010年9月5日 安田忠郎
                世田谷市民大学における私の講義
 

 私はこの9月16日~12月9日の各週木曜日、「世田谷市民大学」において、2010年度「人間コース・後期1時限」の講義を担当します。
 講義名は「人間観の基底―日本人における『個』の自立の可能性を考える―」。
 回数は全12回、時間は各回80分(9.40~11.00a.m.)です。受講者は110名前後に上ります。
 

 世田谷市民大学は、1981年4月に「市民のための新しい大学」という理念のもとに開学し、たんなる「生涯学習」とは一線を画したシティズンシップの形成をめざすリベラル・エデュケーションを励行しつづけ、ちょうど今年で30周年を迎えました。今では他に類例を見ない特色ある市民教育機関として広く注目される存在となっています。

 私が世田谷市民大学の講師を進んで引き受けたのは、受講生が話者である私の良き聴者となることは間違いないと判断したからにほかなりません。その大部分は、私と歴史的現実を共有した同時代の人々です。そうした彼らなら、1960年代以降の私の思想的・実践的営為に素朴な共感をいだくとともに、私の「経験⇒理論」的な探求精神にもとづく「世界の中の日本&日本人」論に格別の関心を寄せることでしょう―。

 なお、私は先日、市民大学事務局に講義の「概要」(A4判)を提出しました。以下に転記して、皆様のご参考に供します。

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