安田塾メッセージ№7      第4回安田塾の事後報告等

 皆様へ
                                   2010年2月12日 安田忠郎
              第4回安田塾を終えて、そして次回以降の予告

▲ 第4回安田塾(1月30日)が終了しました。
 最初、私が約30分、「近代社会は法と所有と契約に基づく社会である」と題するお話をしました。
 そこでは、特に「契約」の問題に焦点が定められ、日本人がいかに契約下手であるかが日常生活に即して説明されました。その趣旨は以下の通りです。
 契約とは、人と人、国と国、あるいは神と人の間で、これを守ろうと約束を取り交わすこと。しかし日本人の場合、ペナルティーをきちんと決めるのが非常に下手なため、相手にいいようにされ、契約は往々にして失敗に終わる。日本人は将来における不吉な想定ができないために、契約書に罰則を付けられない仕儀になる。だからこそ、いかなる催し物が開かれようとも、出欠問題(⇒費用問題)一つすら当事者間の約束事の基準が曖昧化され、何らか交わした約束を反故にして恬として省みない輩がぞろぞろと現われるにいたる―。

▲ 次いで、荒川信行(東京都品川区立三木小学校教諭)さんが「脳科学を生かした授業を創る」と題して、多重知能理論に基づく積年の授業研究の成果を語りました。
 そこでは、多重知能理論による「八つの学び方」と「かしこい子ども発見リスト(好きなこと・できること・得意なこと)」が精細に描写されるとともに、それらを駆使した「小学5年 算数科学習指導案」(2008年12月3日実施・児童計51名)が筋道を立てて説明されました。
 
 それは「教師」荒川の面目躍如たるものがありました。熱心に聴いた参会者は、子ども一人一人の知能の発達を促す授業=教育とは何かについて、大いに啓発されたことでしょう。彼の今後の一層のご研鑽とご活躍が期待されます。
 なお、私個人としては、習熟度別・少人数別の授業にとどまらず、個に応じた授業を追究し、精緻な指導方法を工夫する彼の姿勢に共感したものの、他方でふと、何の脈絡もなしに、1950年代の小学生の私たち悪ガキ約50人に向かい合う教師「工藤某」の全身的な、粗っぽいがエネルギッシュな授業っぷりを思い出したものでした。

▲ 安田塾への各回ご出席者は今のところ、大体20~30人前後を数えます。そこでは、常連十数人に加えて、その都度「新入り」が参加し、新旧が入り混じった集いが常態化しています。
 今回初のご出席者は5人、そのうち武蔵工大教職課程関係者(修了者+履修生)は平山かおり(修了者)、金谷道昭(修了者)、鳥潟一文(履修生)、松下哲也(履修生)の4人でした。現在、平山さんは会社員、金谷さんは同大大学院修士課程1年、鳥潟さんは同大3年生、松下さんは同大1年生です。
 なお、安田塾への現役の学生のご参加は、今回が初めてのことです。

▼ 次回(第5回)の安田塾は、4月24日(土)に開催されます。
 東京都立六郷工科高等学校教諭の扇浩治(おうぎ・こうじ)さんに、「子どもの非行問題と警察や児童相談所との連携、生徒の処遇について」という話題を提供していただきます。

▼ 第6回安田塾は、7月24日(土) or 31日(土)に開催されます。
 第一情報システムズ常務取締役の明智憲三郎(あけち・けんざぶろう)さんが「本能寺の変 四二七年目の真実―通説も新説も覆す『歴史捜査』―」と題する講演を行います。
 本件のセッティングの詳細は、次号の安田塾メッセージ№8でお知らせします。

▼ 第7回安田塾は、10月30日(土)に開催されます。
 19年間の教員生活(東京都)を経て、ギャラリー経営に転身した伊藤仁(いとう・ひとし)さんに、「公立学校の実態―中学教師から美術商へ―」という話題を提供していただきます。
by tadyas2011 | 2010-02-12 00:00 | 安田塾の事後報告 | Trackback | Comments(0)
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